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基礎知識
2022/08/05

8ナンバー車とは?車検の点検項目やかかる費用も解説

8ナンバー車とは?車検の点検項目やかかる費用も解説

8ナンバー車には、救急車・警察車両などの公的な緊急車両や特定事業車両のほかに、家庭でも使用する機会のある、キャンピングカー・車いす移動車・ボートトレーラーなども該当します。

8ナンバー車を使用している方や、これから購入しようと考えている方にとっては、車検の期間や維持費用が気になるところではないでしょうか。

そこで今回は、8ナンバー車の特徴や条件、車検期間、車検点検項目、費用目安をご紹介します。

1.8ナンバー車とは?

8ナンバー車とは?

8ナンバー車とは、特種用途自動車の総称です。特定の用途にあわせて、保安基準の範囲内で車両に改造を施した車を指します。ナンバープレートの分類番号が「8」で始まることから、8ナンバー車と呼ばれています。

よくある8ナンバー車種の例

8ナンバー車の車種には、次のようなものがあります。

【緊急自動車】
救急車、消防車、警察車、護送車、臓器移植用緊急輸送車、緊急警備車、防衛省車 など

【特定事業用自動車】
給水車、採血車、郵便車、図書館者、教習車、霊柩車、放送中継車 など

【特種な目的に使用するための自動車】
1)特種な物品を運搬するための自動車
タンク車、コンクリートミキサー車、冷蔵冷凍車、現金輸送車、ボートトレーラなど

2)患者や車いす利用者の移動のための乗車設備のある自動車
車いす移動車、患者輸送車 など

3)特種な作業を行うための自動車
消毒車、清掃車、ボイラー車、クレーン車、コンクリート作業車、積載車、電力会社・ガス会社・水道会社などの公共応急作業車 など

4)キャンプや宣伝活動のための自動車
キャンピング車、キャンピングトレーラ 、放送宣伝車など

出典:自動車の用途等の区分について - 国土交通省

公的な車のほか、近年人気が高まっているキャンピングカーなども8ナンバー車に分類されます。

8ナンバー車の特徴

8ナンバー車の特徴として、自動車重量税が安くなることと、逆に点検費用や保険料が高くなることがあげられます。

8ナンバー車の自動車税(種別割)や自動車重量税などが安い理由は、使用目的に応じた特種な装備や装置が備え付けられることを想定して、基本の税率や税額が低めに設定されているからです。

一方で、点検費用は特殊な構造要件を検査する必要があるため、普通乗用車と比べて高い傾向があります。

自賠責保険料は、軽自動車以外の8ナンバー車はやや高めです。軽自動車の8ナンバー車だけは、普通の軽自動車よりも自賠責保険が安く設定されています。 なお、8ナンバー車であっても、緊急自動車、霊柩車、教習車、2トン以上のトラックなどであれば自賠責保険が安い場合もあります。

8ナンバー車にかかる車検費用や税金については、第4章で詳しく解説しています。

8ナンバー車の条件

8ナンバー車として認可されるためには、運輸支局や軽自動車検査協会にて、構造等変更検査を受ける必要があります。検査の際に、用途によって下記のような条件を満たさなければ8ナンバーは取得できません。

個人でも使用する可能性のある8ナンバー車の、用途ごとの条件は次のとおりです。

【キャンピングカーの構造要件】

  • 規定のサイズの就寝設備が設置され、車内に固定されていること
  • 就寝定員は乗車定員の3分の1以上、かつ2人以上であること
  • 就寝部位は1人につき長さ1.8m以上、かつ幅0.5m以上の連続した平面があること(子ども用は1人につき長さ1.5m以上、かつ幅0.4m以上)
    就寝設備は座席と兼用でないこと
  • 10リットル以上の貯水能力がある水道設備を有していること
  • 調理が可能な炊事設備が備えられていること など

出典:車体の形状構造要件 留意事項 キャンピング車 3-4 用途区分通達4-1-3(4)

【車いす移動車の構造要件】

  1. 車室には、車いすを確実に車体に固定することができる装置を有すること。
  2. 車いす利用者が容易に乗降できるスロープ又はリフトゲート等の装置を有すること。
  3. 車いすを固定する場所は、車いす利用者の安全な乗車を確保できるよう、必要な空間を有すること。
  4. 車いすに車いす利用者が着座した状態で、容易に乗降できる適当な寸法を有する乗降口を1ヶ所以上設けられていること。
  5. 4の乗降口から1の車いす固定装置に至るための適当な寸法を有する通路を有すること。
  6. 車いす利用者の安全を確保するため、車いす利用者が装着することができる座席ベルト等の安全装置を有すること。
  7. 物品積載装置を有していないこと。

引用元:車いす移動車の構造要件について

このように、それぞれの用途で公道を安全に走行できるよう、道路運送車両法施行規則にて条件が詳細に定められています。

2.8ナンバー車の車検期間

8ナンバー車の車検期間は、新規検査・継続検査ともに2年ごとです。

普通乗用車の場合は、新規検査(新車)は初回が3年、2回目以降が2年となるため、8ナンバー車の方が初回の年数が1年短いことになります。

キャンピングカーや軽自動車の車いす移動自動車を購入した場合は、新車・中古車に関わらず、初回の車検の有効期限が2年となることを忘れないようにしましょう。

車検期間に関しては、こちらの記事でも記載していますので、ご覧ください。
play_arrow 「車検の有効期限はいつ?車検費用が高くなるタイミングや期間延長についても解説」

出典:自動車検査証の有効期間

3.8ナンバー車の車検点検項目

8ナンバー車の車検では、次の車検点検項目が検査されます。

  • 原動機:エンジンのかかり具合、異音を確認
  • 制動装置:ブレーキテスタによりブレーキ力を検査
  • 動力伝達装置:動力を伝達するプロペラシャフト連結部のがた等を検査
  • 有害なガス等の発散防止装置(排出ガス防止装置):排ガステスタにより、アイドリング時に排出されるガス濃度を検査

基本の点検項目は、普通乗用車の場合と同様です。また、法定24ヵ月点検などの定期点検も同様に実施する必要があります。

車検の24ヵ月点検で検査する項目については、こちらの記事を参考にしてください。

play_arrow 「法定24ヵ月点検とは?車検との違いや検査56項目一覧、費用目安を解説」

出典:自動車の点検及び整備に関する手引 - 国土交通省

車内設備の構造要件の確認も行う

8ナンバー車は、普通乗用車とは異なった車内設備となっているため、通常の車検点検項目に加えて、構造要件の確認もすべてクリアした状態でないと、8ナンバー車の車検は合格できません。

例えば、キャンピングカーの場合は、一般的なエンジンルームなどの車検のほかに、就寝設備や水道・炊事設備などの構造要件を満たしているかチェックされます。

普通乗用車よりも厳しく点検される

特殊な構造や装置の自動車や、走行距離が標準よりも多い自動車には、「シビアコンディション」と呼ばれる補足的な基準が設けられています。
シビアコンディション下で使用された自動車は、通常よりも消耗部品の交換のタイミングが早まるため、こまめなメンテナンスや厳しい点検が必要です。

また、8ナンバー車は税金が安いこともあり、車検の取得時のみ要件を満たすような設備をつけ、車検後に取り外すといった不正行為が横行した時期がありました。このような不正行為への対策として2001年に法改正が行われ、キャンピングカーなどの構造要件が厳格化されたことで、より厳しい点検が実施されるようになったといわれています。

出典:自動車の点検及び整備に関する手引 - 国土交通省

4.8ナンバー車にかかる税金

8ナンバー車にかかる税金には、「自動車税(種別割)」「自動車重量税」「自賠責保険(強制保険)」があります。それぞれいくらかかるのか、普通乗用車の場合と比較しながら確認していきましょう。

自動車税(種別割)

キャンピングカーの自動車税(種別割)は、自家用乗用車よりも5,900~7,900円(約1~2割)ほど安い税額となっています。

総排気量 自家用乗用車 キャンピングカー
1L以下 29,500円 23,600円
1~1.5L 34,500円 27,600円
1.5~2L 39,500円 31,600円

※キャンピングカーは初度登録年月令和元9月以前の例で算出
※すべてエコカー減税適用前で算出

出典:自動車税石川県/自動車税(種別割) 年税額一覧(自家用)

重量税

自動車重量税は、法定費用として車検費用に含まれている税金です。
自家用8ナンバー車の自動車重量税は、普通乗用車と8ナンバー車で金額の違いはありません。

ただし、事業用の8ナンバー車であれば、新規車検時で50~70%ほど、継続車検時で30~70%ほど普通乗用車より安い税額となっています。

【新規車検時の普通乗用車と8ナンバー車の重量税比較】

車両重量 普通乗用車 8ナンバー車
(t) 重量税(2年自家用) 重量税(2年自家用) 重量税(2年事業用)
0.5t以下 8,200円 8,200円 5,200円
~1t 16,400円 8,200円 5,200円
~1.5t 24,600円 16,400円 10,400円
~2t 32,800円 16,400円 10,400円
~2.5t 41,000円 24,600円 15,600円
~3t 49,200円 24,600円 15,600円

※エコカー減税適用前で算出

【継続車検時の普通乗用車と8ナンバー車の重量税比較】

(t) 普通乗用車 8ナンバー車
車両重量 重量税 重量税(2年自家用) 重量税(2年事業用)
0.5t以下 8,200円 8,200円 5,200円
~1t 16,400円 8,200円 5,200円
~1.5t 24,600円 16,400円 10,400円
~2t 32,800円 16,400円 10,400円
~2.5t 41,000円 24,600円 15,600円
~3t 49,200円 24,600円 15,600円

※エコカー減税適用前で算出

自動車重量税の税額は、普通乗用車は「車両重量」によって、特種用途自動車は「車両総重量」によって決定するため一概には比べられないものの、8ナンバー車の方が普通乗用車よりも低めに設定されています。

「車両重量」とは、ガソリンなど満タンで人が乗っていない状態の重量です。対して、「車両総重量」は、車両重量に乗車人数の重量(1人あたり55kgとして)をプラスしたものです。

例えば、4人乗りの8ナンバー車の場合、人の重さと特殊装備などを加味すると、車両重量よりも数百kg~1t程度重くなることが想定されます。

とはいえ、特殊装備の重さなどを考慮したとしても、8ナンバー車の自動車重量税は、かなり優遇された税額といえます。

しかし、自賠責保険は普通乗用車よりも8ナンバー車の方がやや高めです。保険会社や契約年数によっても異なりますが、自賠責保険だけは8ナンバー車の方がやや高めであると覚えておくと良いでしょう。

出典:自動車重量税額について

自賠責保険(強制保険)

キャンピングカーの自賠責保険(強制保険)は、自家用乗用車よりも高くなります。また、キャンピングカーは初回・2回目の車検も同様に2年おきとなるため、自賠責保険の保険期間を24ヵ月や25ヵ月で申し込みます。

自賠責保険
保険期間 3ナンバー 8ナンバー
24ヵ月 20,010円 22,450円
25ヵ月 20,610円 23,140円

自賠責保険に関して具体的に知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
play_arrow 「車検時に自賠責保険が必要な理由とは?保険の期間・なくした場合についても紹介」

5.8ナンバーの車検費用を抑える方法

8ナンバー車の車検費用は、自動車税(種別割)や自動車重量税は普通車よりも優遇されているものの、特殊な構造様式であることから、点検費用や自賠責保険料が高くなる可能性があります。

少しでも車検時の費用を抑えるためには、普段からこまめにメンテナンスしておくことが何より重要です。2年に一度の車検のタイミングだけでなく、6ヵ月・12ヵ月点検、日常点検を徹底することで、不具合のある箇所を早期発見でき、修理の程度も軽く済むこともあります。

安全な走行のためになることはもちろん、車検時に思わぬ修理などが発生して費用が高額になることを防ぐためにも、日頃のメンテナンスを心がけましょう。

6.まとめ

特種用途自動車の8ナンバー車には、緊急車両のような公的な車だけでなく、キャンピングカーなどの車も含まれます。
普通乗用車と比べて、自動車税(種別割)や自動車重量税が安いことが特徴の8ナンバー車ですが、各用途で定められた構造要件をクリアしなければ、車検に合格できません。

8ナンバー車の車検は、通常よりも厳しく点検される傾向が高いため、日頃からこまめなメンテナンスを徹底するようにしましょう。

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