車検費用は分割払いできる?支払い方法やローン審査通過のポイントも解説
車の保有者は2年ごとに車検(自動車検査登録)を受ける必要があり、その都度まとまったお金がかかります。
しかし、「他の出費がかさんでいる」「手持ちの現金がない」など、車検費用の捻出が難しい状況もあるかもしれません。
そこで今回は、一括ではなく分割で支払いたい方向けに、車検費用の分割払いの方法、分割払いのメリット、ローン審査通過のポイントをご紹介します。
車検費用の支払い方法を理解することで、家計の負担軽減にもつながるため、ぜひ参考にしてください。
1.車検費用は分割払いできる
車検の一般的な費用は、普通乗用車で10万円ほどが相場となっています。大きな出費となるため、一括ではなく毎月少しずつ支払いたい方も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、車検費用は分割払いが可能です。
「一括では難しいけれど、毎月○○円だったら払えそう」とお考えの方にとっては、分割払いにすることで、負担が軽減できます。
まとまったお金がない場合に活用したい分割払いですが、具体的な支払い方法やローン審査など、知っておくべきこともあるため、ここから詳しく見ていきましょう。
2.車検費用を分割払いする方法3つ
車検費用を分割払いする方法には、「クレジットカード」「車検ローン」「マイカーローン」の3つの方法があります。それぞれどのような支払い方法なのか解説します。
クレジットカードで支払う
車検費用の分割払いで最も簡単な方法は、クレジットカードの分割払いを利用する方法です。クレジットカードの分割払いであれば、支払い時に他の分割払いのようなローン審査を受ける必要がありません。
この方法は、分割払いができるクレジットカードを所有していることと、車検の依頼先がクレジットカード払いに対応していることが条件となります。
利用方法は、支払いの際に通常のショッピングと同じようにクレジットカードを提示し、「○○回払いでお願いします」と伝えることで対応できます。
ただし、クレジットカード会社によって分割の回数が異なる点と、分割手数料が12.0~15.0%ほど発生する点には注意が必要です。
また、利用者によってクレジットカードの利用限度額が決められています。同じ時期に大きな支払いをしている場合や、限度額が低い場合には、利用限度額を超えてしまう可能性もあるため気を付けましょう。
車検ローンで支払う
クレジットカードをもっていない場合や、車検の依頼先でクレジットカード払いが利用できない場合には、車検業者が提供している車検ローンを利用する方法もあります。
車検ローンの仕組みは、車検業者やディーラーなどが信販会社と提携することでローンを提供しています。
車検の依頼先でローンの手続きまで行えるため、マイカーローンのように銀行へ行く手間がかかりません。また、その場でローン審査の結果がわかることも多く、審査が早いのが特徴です。
ただし、クレジットカードの分割払いと同様に、信販会社によって金利が異なる点には注意が必要です。
マイカーローンで支払う
マイカーローンは、銀行や信用金庫などの金融機関で提供している融資サービスです。車の購入時に用いられるイメージが強いマイカーローンですが、車検や修理費用として利用することも可能です。
銀行から借り入れるマイカーローンの分割払いは、金利が1.5~3.5%ほどと低金利ですが、車検ローンと比べると審査が厳しめです。
また、審査に日数がかかることもあるため、利用する場合は、車検の有効期間満了日に間に合うように早めに申し込んでおくようにしましょう。
なお、車検ローンやマイカーローンについては、こちらの記事で解説していますので、ご参考ください。
「車検費用をローン払いするには?支払い総額や審査の基準も解説」
3.車検費用の分割払いは何回までできる?
それぞれ特徴のある車検費用の分割払いですが、銀行や信販会社によって分割回数も異なります。「クレジットカード」「車検ローン」「マイカーローン」の一般的な分割回数は、下記の表のとおりです。
支払い方法 | 一般的な分割回数 |
---|---|
クレジットカード | 3・5・6・10・12・15・18・20・24・30・36回 |
車検ローン(信販会社) | 3・5・6・10・12・15・18・20・24・30・36回※60回払い(5年)に対応している会社もある |
マイカーローン(銀行など) | 最長36~60回(3~5年) |
分割払いサービスを提供している信販会社や銀行などによって、対応可能な分割回数が異なるため、事前にサービス内容を確認するようにしましょう。
出典:分割払い・あとから分割|クレジットカードの三井住友VISAカード、
お支払いについて|九州日本信販株式会社、
マイカーローン商品紹介|JAネットローン
4.車検費用を分割払いするメリット
車検費用を分割払いすると、現金一括払いと比べて大きく2つのメリットがあります。一つずつ見ていきましょう。
まとまったお金がなくても車検に出せる
車検には有効期間が定められており、手元にまとまったお金が無いからといって、車検時期を先延ばしにはできません。そのような場合でも、分割払いを利用することで車検に出せるようになります。
例えば、クレジットカードの分割払いの場合、締め日や支払い日によっては、最初の引き落とし日が利用日から1~2ヵ月先になることもあります。
同じ時期に他の出費と重なってしまった時など、手元に現金を残しておきたい場合でも、慌てたり車検に出すことを諦めたりせずに済みます。
クレジットカード払いならポイントがつく
定期的に数万円単位の費用がかかる車検だからこそ、少しでもお得に利用したいところですよね。クレジットカードの分割払いなら、ポイントがつくというのも大きなメリットです。
多くのクレジットカード会社では、利用金額に応じてポイントがもらえるようになっており、現金で支払うよりもお得に利用できます。
ポイント還元率はクレジットカード会社によって異なりますが、一般的に0.5%~2.0%ほど還元されます。例えば、車検費用が10万円だとすると、500~2,000ポイント貯まることになります。
もらったポイントは、クレジットカード会社によって異なりますが、「1ポイント=1円」のように、ショッピングなどに利用できます。
5.そもそも車検費用が高い理由とは?
冒頭で、一般的な車検費用は10万円ほどかかるとお伝えしましたが、そもそもなぜこれほど高い金額なのでしょうか。
その理由は、法定費用として一定の料金がかかるうえ、業者ごとの手数料や整備費用によっても変動するためです。
車検は基本的に、「法定費用」「車検基本料金」「整備費用」の3つの費用で見積もりが算出されます。普通乗用車の法定費用は、車両重量により3〜9万円ほどで、軽自動車は3万円ほどです。
基本的な検査項目は決められているため、法定費用はどの業者で車検を受けてもほぼ同じ金額ですが、業者ごとに手数料や整備費用が異なります。そのため、車検業者によって金額に差がでたり、高いと感じたりするわけです。
業者ごとの車検の費用について詳しく知りたい方は、こちらも併せてご覧ください。
車検にかかる費用の相場はいくら? 内訳や安く済ませる方法も解説
6.車検ローンやマイカーローンの審査通過のポイント
車検費用を分割払いするためには、車検ローンやマイカーローンの審査を通過する必要があります。ローンの審査には一定の基準が設けられており、ポイントを押さえることで審査が通りやすくなります。ここでは、審査通過のポイントを3つご紹介します。
頭金を入れてローン金額を低く設定する
最初に頭金として支払い総額の一部を支払っておくことで、借入額が下がるため審査に通過しやすくなります。
頭金を用意すると、ローンとして組む金額を低めに設定できるだけでなく、預金を貯めていた計画性が返済能力として評価され、審査に通りやすくなる傾向があります。
他社のローン残債があるなら返済しておく
ローン審査の際には、無理なく返済できる金額の目安として「返済比率(年収に対する年間の返済総額の割合)」が設けられています。
他社のローンやクレジットカードの残債があると、審査通過が難しくなることも考えられるため、完済しておくこともポイントです。
定期的な収入を得られる仕事につく
ローン審査では、返済能力の有無を判断するために、安定した収入があるかどうかが重要視されます。
アルバイト、パート、自営業などは、収入が不安定な就業形態として見なされるケースも少なくありません。また正社員であっても、勤続年数が1年未満など短い場合はローン審査が通りにくい場合もあります。
安定した会社で3年以上働いているなど、定期的な収入を得られることが証明できれば、審査通過しやすくなります。
7.審査が通らず分割払いができなかった場合の対処法
万が一、ローン審査が通らず、分割払いができないということもあるかもしれません。ここでは、車検費用を支払うことが難しくなった時の対処法を2つご紹介します。
売却や廃車で車を手放す
車を乗り換えようと考えている場合や、車が古いといった場合には、売却や廃車で手放すほうがいいケースもあります。
なぜなら、車の初年度登録から13年以上を経過すると自動車重量税が重課され、また整備箇所が増えることで、車検費用が年々高くなるからです。
一度、車検が切れてしまうと売却などの査定のために店舗へ持ち込むことも困難になるため、早めに業者選びや査定の予約などを始めておくようにしましょう。
知り合いや家族に費用を借りる
もしもローン審査に通らなかった場合は、現金を用意する必要があります。この場合、一時的に周囲の人に借りて車検費用をまかなうという選択肢をとることになるでしょう。
しかし、個人間での貸し借りは契約書などがないため、後々トラブルになる可能性もゼロではありません。どうしても 知り合いや家族に費用を借りる場合は、返済時期を明確にしておく、借用書を作成するなど配慮しましょう。
8.車検費用を分割払いするときの注意点
車検費用を一括で支払えない場合は分割払いを利用するのも一つの手段ですが、分割払いを利用するうえで気を付けるべきことがあります。最後に、3つの注意点を説明します。
ローンが組めても法定費用は前払いの可能性がある
審査を通過してローンを組めたとしても、車検費用の全額をローンで支払えるわけではない点には注意が必要です。
車検費用の中で、法定費用はローンに組み込めないケースがほとんどです。自賠責保険料や重量税などの法定費用は前払いとなる可能性が高いことは覚えておきましょう。
分割払いに対応している店舗を探す必要がある
すべての車検業者で分割払いに対応しているとは限らないため、分割払いを利用したい場合は、事前に問い合わせて確認することをおすすめします。
複数業者の金利を比較する
利用する業者や分割払いの方法によって、金利は大きく異なります。複数業者の金利を比較し、無理なく返済できる方法を選択するようにしましょう。
9.まとめ
ここまで、車検費用を分割払いする方法や分割払いのメリット、ローン審査通過のポイントを解説してきました。
車検費用の分割払いには、「クレジットカード」「車検ローン」「マイカーローン」の3つの方法があり、それぞれ利用のしやすさや分割回数・分割手数料が異なります。
利用者にとってメリットのある分割払いですが、業者によってはクレジットカード払いや車検ローンに対応していないこともあるため、事前に確認するようにしましょう。
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※一部店舗を除く、詳しくは店舗にご確認ください