【種類別】車検予約の流れと必要な書類、注意点を解説

車検は毎年受けるわけではないため、時期が近づくと「どうやって予約するんだったっけ?」と、忘れていることもありますよね。
車検予約の方法は、ディーラーや大手中古車販売店などのお店にWebや電話で問い合わせをするのが一般的です。車検の受け方によって予約方法や準備するものが異なるため、適切に用意を進める必要があります。
本記事では、車検予約の方法を忘れてしまった方や初めて車検を受ける方向けに、基本的な予約の流れや必要書類、予約するタイミングについて解説します。
1.車検には2種類の方法がある

車検のやり方には、大きく分けて「ディーラーや業者に依頼する方法」と「自分で運輸局へ持ち込む方法」の2種類の方法があります。それぞれ特徴があるため、内容を比較して自分に合った方法を選択することが大切です。
まずは、2つの方法の概要・おすすめの人・注意点について解説します。
ディーラーや大手中古車販売店などの業者に出す方法
車検予約を受け付けているお店は、車のディーラーや、大手中古車販売店・車検専門店・ガソリンスタンドなどの業者です。
予約して車を店舗へ持ち込むだけで、車検手続きや自動車検査証(車検証)の取得までを代行してくれます。
車検業者などに依頼する方法の特徴は、プロの整備士による徹底した整備・点検が受けられることです。
中でも、「認証工場」や「指定工場(民間車検場)」として認定されているお店であれば、国の基準を満たした設備と、自動車整備士の国家資格をもったスタッフが在籍しているため、確実な整備が期待できます。
ディーラーや業者の車検はこんな人におすすめ
ディーラーや大手中古車販売店などの業者による車検は、安全に走行できる状態に整備することはもちろん、車を長持ちさせるために徹底した点検や調整を行います。
自分では気づけない小さな不具合なども早期発見できる場合が多く、あまり車に詳しくない方や、愛車を長期間大切に乗りたいという方におすすめの車検方法です。
またディーラーであれば、消耗部品の交換などもメーカーの純正部品を取り寄せてもらえるため、純正部品にこだわりたい方にも適しています。
特に、大手中古車販売店であれば、国産・輸入車など多くの車種の取り扱い経験があり、高品質な車検の整備・点検が、車種を限定せずに受けられるようになっています。
ディーラーや業者の車検に出すときの注意点
ディーラーや業者の車検に出すときの注意点は、依頼先によって料金が異なることです。特にディーラー車検は、余裕をもって早めの部品交換などを行うため、高額になる傾向があります。
費用を抑えたい場合は、大手中古車販売店などその他業者の利用を検討すると良いでしょう。
また、自分で陸運局の車検場へ持ち込む方法と異なり、日数がかかる可能性があることも注意しましょう。
例えば、ガソリンスタンドのように自社の整備工場をもっていないお店の場合、外部の整備工場へ委託したうえで陸運局での車検検査の流れになるため、車検完了まで数日かかるケースもあります。車検業者へ車検を依頼する際には、早めに予約をすることをおすすめします。
ユーザー車検に出す方法
車検業者へ依頼する方法の他に、自分で運輸局へ持ち込む「ユーザー車検」という方法があります。あまり一般的な方法ではないですが、車の整備や車検検査に関する知識がある方であれば、挑戦してみても良いかもしれません。
ユーザー車検はこんな人におすすめ
ユーザー車検は、車検手続きや書類の準備などもすべて自分で行うため、法定費用以外の車検基本料金(代行手数料として業者に支払う費用)がかかりません。そのため、車検費用を最小限まで抑えたい方や、車に詳しい方に向いている方法です。
「車がまだ新しい」「丁寧な整備を行ったばかり」など、整備する箇所が少ない場合には、検討してみると良いでしょう。
ユーザー車検に出すときの注意点
ユーザー車検は、車検検査の前に行う点検(法定24カ月点検)、事前準備、検査場の予約なども自分で行う必要があり、ある程度の専門知識がないと難しい内容です。
また、車検に通らなかった場合には再点検や整備を受ける必要があります。専門的な整備は、どうしても業者に依頼することになるため、結果的に日数や費用がかかる可能性があります。
ユーザー車検に慣れていないなど不安がある場合は、プロに任せた方が安心・確実といえます。
なお、ユーザー車検については、こちらの記事で解説していますので、ご参考ください。
「ユーザー車検とは?一般的な車検との違いやメリット、流れを解説」
2.ディーラーや業者で車検の予約をするには?
多くの方は、ユーザー車検ではなくディーラーや業者に車検を依頼するでしょう。ここでは、ディーラーや業者で車検予約をとる方法をご紹介します。
予約するタイミング
ディーラーや業者で車検予約をするタイミングは、一般的には車検の期限満了日の2~4カ月前迄に車検の見積もりや予約を検討しましょう。
予約が遅くなると、お店の混雑状況により予約が取れないといった車検切れのリスクもでてくるため、余裕をもって予約することをおすすめします。
なお、逆に車検を受けるのが早すぎると、その日数ぶんを損することもあるため、最適な時期で予約するようにしましょう。予約のベストタイミングについては、こちらの記事も併せて参考にしていただければと思います。
車検の予約はいつから?満了日の確認や早く受けるメリット、切れた場合の対処法
予約の流れ
ディーラーや業者への車検予約の流れは、次の手順で行います。
- 車検業者を探す
- 気になる業者を複数社選ぶ
- 各業者に見積もりを依頼
- 見積もりを比較
- Webか電話で車検日時の予約
まずは、「近さ」「安さ」「早さ」など、自分にとって利用しやすい条件で車検業者を探しましょう。気になる業者があれば、2~3社ピックアップしておくと比較しやすくなります。
次に各業者に見積もりを依頼し、サービス品質・費用・所要時間・アフターサポートなどを比較検討したうえで、納得できる業者を選択しましょう。
業者が決まったら、Webや電話で車検日時の予約をします。ディーラーの場合、問い合わせの段階で、見積もりのために一度来店するよう依頼されるかもしれません。
大手中古車販売店など他の業者であれば、年式や走行距離などからおおよその概算を出してくれるため、手間が少なく気軽に見積もりが可能です。
3.ユーザー車検の予約をするには?
ユーザー車検の予約方法は、通常の業者に依頼する場合とは異なります。さらに、普通自動車と軽自動車でも予約の流れが異なるため、それぞれ説明します。
予約するタイミング
ユーザー車検の場合、普通自動車は運輸局へ、軽自動車は軽自動車検査協会への予約が必要です。予約ができるのは、申し込みの当日を含めて15日前からとなっているため、ユーザー車検に慣れていない場合は早めに準備をしましょう。
なお、運輸局・軽自動車検査協会ともに土日祝は休みなので、平日にスケジュールを調整する必要があります。車検の予約をいつからすべきか知りたい方は、こちらを併せてご覧ください。
車検の予約はいつから?満了日の確認や早く受けるメリット、切れた場合の対処法
【普通自動車】予約の流れ
ユーザー車検で普通自動車を持ち込む際は、事前に「自動車検査インターネット予約システム」で予約します。自動車検査インターネット予約システムでの予約の流れは、次のとおりです。
- アカウントの仮登録(メールアドレス、パスワード、電話番号、個人情報など)
- アカウントの認証
- IDとパスワードでログイン
- 検査種別、検査車種、検査場、日時の予約
- 予約番号を控える
予約の前に、アカウントの登録をおこない、IDとパスワードでログインする必要があります。利用規約を読み、画面の指示に従って正しく進めましょう。
出典:自動車検査インターネット予約システム
予約に必要な書類等
普通自動車のユーザー車検の予約に必要な書類は、特にありません。
車検の当日には、お店で車検を受ける際の必要書類に加えて、下記の書類が必要です。
- 自動車検査票
- 自動車重量税納付書
- 継続検査申請書(専用3号様式)
- 検査登録印紙
- 審査証紙
- 重量税印紙
運輸局内で1~3の書類を受け取って記入し、4~6を購入しましょう。これらの書類準備に不安がある場合は、車検業者の利用へ切り替えることをおすすめします。
【軽自動車】予約の流れ
軽自動車のユーザー車検では、軽自動車検査協会の「軽自動車検査予約システム」を利用して予約をします。手順は次のとおりです。
- アカウントの仮登録(メールアドレス、パスワード、電話番号、個人情報など)
- アカウントの認証
- IDとパスワードでログイン
- 検査種別、都道府県、事務所、日時、車両情報の予約
- 予約番号を控える
アカウント登録やログインまでは、普通自動車の場合と同じです。軽自動車の場合は、車検予約の画面で検査場の代わりに事務所を選択します。
出典:軽自動車検査予約システム
予約に必要な書類等
軽自動車のユーザー車検の予約でも、特に必要な書類はありません。車検日当日には、普通自動車同様の書類を用意しなければならないため、初めての方など慣れないうちは、プロへお任せするようにしましょう。
4.ユーザー車検前に予備検査場(テスター屋)を使うとスムーズ
ユーザー車検とは、あくまでも車検検査場への持ち込みと作業を自分で行う方法です。車検検査に合格できなければ、再度点検や車検予約から始めなければならないため、必要に応じて予備検査場(テスター屋)を利用すると良いでしょう。
予備検査場とは?
予備検査場(テスター屋)とは、車が国の定める保安基準を満たしているかどうかを確認してくれる民間施設です。予備検査場には、次のような特徴があります。
- 運輸局や軽自動車検査協会の近くにあることが多い
- 自分で点検するより、不具合を発見しやすい
- 検査ラインがあるので、シミュレーションできる
- 軽微な整備であれば対応できる
- 費用の相場は4,000~5,000円ほど
一度で合格することを目指すのであれば、利用するのもありかもしれません。ただし、対応できるサービスのレベルが施設によって異なる点には注意が必要です。
予約の流れ
予備検査場の予約は特に必要ありません。ただし、場所が移転していたり、営業時間が変更されていることもあるため、心配であれば事前に電話で問い合わせるようにしましょう。
予約に必要な書類等
予備検査場の予約に必要な書類は特にありませんが、検査料金の用意は必要です。万が一、検査で不具合が見つかり、整備・調整・部品交換など行う場合、基本料金の他にそれらの費用が別途発生することは念頭に置いておきましょう。
5.満了日ギリギリで車検予約するのは避けたほうが無難
車検の期限満了日の直前になってから準備を始めると、お店や検査場が混み合っていて予約が取れない可能性があります。
万が一、車検が切れた状態で公道を走行すると、罰則や罰金が科せられてしまいます。予約が間に合わず車検切れになってしまうリスクを避けるためにも、車検予約は余裕をもって行うようにしましょう。
車検切れの罰則については、こちらで詳しく解説しています。
車検切れで知らずに運転した際の罰則は?免停期間や切れてしまった時の対処法も解説
6.まとめ
車検には、ディーラーや大手中古車販売店などの業者へ依頼する方法と、ユーザー車検があります。それぞれ、予約の方法や必要書類などが異なるため、内容を比較して自分に合った方法を選択するようにしましょう。
ユーザー車検は予約の仕方や手順が難しいため、不安がある場合はプロにお任せすることをおすすめします。
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